• Top
  • >
  • Opinion
  • >
  • ノーベル経済学賞をポール・ミルグロム「オークション理論」が受賞しました!!

Opinion

コラム

ノーベル経済学賞をポール・ミルグロム「オークション理論」が受賞しました!!

2020年10月12日、ノーベル経済学賞をポール・ミルグロムとロバート・ウィルソンが受賞しました。

オークションの研究や実用化に大きく貢献したことが理由で、

スウェーデンの王立科学アカデミーは、

「電波の周波数の割り当てなど、従来の方法では売ることが難しかったモノやサービスに使われる

新たなオークションの制度設計を行い、

世界中の納税者などの利益につながった」としています。

2人の研究成果は、1990年代のアメリカで、それまでは政府の認可手続きが必要だった電波の利用免許について、

より高い金額を示した事業者に割り当てる、「電波オークション」の制度設計に役立てられました。

電波の周波数は地域や帯域によってさまざまで、事業者ごとに必要な種類や数も異なりますが、

多くの周波数と買い手から、オークションによって、最適な組み合わせを導き出せるようになったということです。

電波オークションは手続きの透明性や効率性を高めるとして、現在までに世界各国で実施されているほか、

日本でも一時、検討されるなど、大きな影響を与えました。

「メカニズムデザインで勝つ」

第4章  組み合わせて売る  の中で

悪いデザインで失敗の部分にも記載しておりますが

1990年ニュージーランドでの周波数オークションの失敗を見て

1994年にアメリカで行った周波数オークションを成功に導いたのがポール・ミルグロム教授です。

 

オークションをビジネスとして成功させるには、オークションの詳細まで制度設計が必要ということで

アメリカ政府は、スタンフォード大学のポール・ミルグロム教授にオークションの方式のデザインを依頼します。

そして、考案したのが同時競り上げ式オークションです。

現在、日本以外の先進国で採用されている周波数オークションの礎を築いたのが、この同時競り上げ式オークションなのです。

 

詳細は、「メカニズムデザインで勝つ」に掲載されていますが、周波数の場合は帯域やエリア、

予算等の関係で落札対象がそれぞれ異なってきます。

その中で主催者側の収益の最大化及び落札者の収益の適正化を図るために、考案されました。

これは、双方にとってとても良い方式であり、その貢献が今回ノーベル経済学賞受賞につながっていると言えます。

その他、ミルグロム教授は「組織の経済学」という著書も有名で、契約理論等でも素晴らしい実績を残されています。

 

執筆者
今井 誠(いまい まこと)オークション・ラボ主宰(株式会社デューデリ&ディール取締役マーケットデザインラボ事業責任者/株式会社ディアブル代表取締役)

株式会社Dolphins 代表取締役 株式会社エコノミクスデザイン 共同創業者 「経済学×ビジネス」をビジネステーマに、メカニズムデザイン等のビジネス実装を行う。 主な分野として、オークション理論を活用した不動産オークションを行う。

お問い合わせ

PLACE171 では定期的にオークションや不動産に関するセミナーを開催しております。
ご興味のあるかたは是非参加ください。

最近の記事

コラム

ノーベル経済学賞をポール・ミルグロム「オークション理論」が受賞しました!!

2020年10月12日、ノーベル経済学賞をポール・ミルグロムとロバート・ウィルソンが受賞しました。 オークションの研究や実用化に大きく貢献したことが理由で、 スウェーデンの王立科学アカデミー…

Opinion

告知

SBID International Design Awards 2020 ファイナリストに、「PLACE171」が選出されました!!

SBID International Design Awards 2020において、「PLACE171」がインテリア部門・オフィスデザインカテゴリーにてファイナリストに選出されました。 イギ…

Opinion

告知

「ラディカル・マーケット」について

朝日地球会議2020に弊社グループチーフエコノミスト;坂井豊貴氏(慶應義塾大学経済学部教授)が登壇することになりました。 2020年10月12日(月) 11:30~12:30@オンライン h…

Opinion

コラム

経済学の民主化をめざす

2020年8月7日「メカニズムデザインで勝つ ミクロ経済学のビジネス活用」がいよいよ出版になります。   メカニズムデザイン という言葉も少しずつ、認知度が高まってきている思ってお…

Opinion

告知

オークション・ラボ、書籍化決定

2018年11月から開催しておりました、オークション・ラボの書籍化が決定しました。 タイトル;『メカニズムデザインで勝つ ミクロ経済学のビジネス活用』 著者;坂井豊貴+オークション・ラボ 発…

Opinion

コラム

「内心をこっそり教えてください」

2020年6月11日、FNNプライムオンラインのイベントにて、 社会選択理論の研究者である坂井教授の「内心をこっそり教えてください」を開催しました。 今回は、都知事選についてです。 多数決で…

Opinion

コラム

Air Jordan 1のオークション

サザビーズで、Air Jordan 1のオークション出品があり、5月17日12:00(NY時刻)で締め切りになりました。 エスティメイト(評価額)は、100,000-150,000ドル(約1…

Opinion

コラム

アフターコロナとオークション

コロナウイルスにより、様々な影響が起こっている。 様々な自粛や禁止など、今回経済活動に多大な影響が起こっています。 自分たちでできることを探し、活動していくことが大事なんだと思います。

Opinion

コラム

不動産オークションの効用

コロナウイルスの感染拡大を鑑み、PLACE171にて開催しておりました全てのワークショップを3月開催分については 延期させていただきました。 想像以上の猛威で、移動制限やイベントなど、様々な…

Opinion

コラム

「レーティング(評価)」とは?

弊社グループでは、2020年2月28日 株式会社エスクロー・エージェント・ジャパン様(以下、「EAJ」といいます)と慶應義塾大学経済学部;坂井豊貴教授と共同で、専門家向けの評価軸の共同研究を…

Opinion

コラム

オークションのスナイパー

オークションにスナイパーといわれる人たちがいることを皆さん知っていますか? オークションの締め切りギリギリに最高値を付けて、出品物を落札していく人のことです。オークション上は、締切時間を決め…

Opinion

コラム

集合知、三人寄れば文殊の知恵

集合知という話をすると、そこから想像するのは三人寄れば文殊の知恵、ということわざがイメージしやすいかもしれません。一人では考えつかなったことが複数名で考えると、いろんな意見が出てくる そんな…

Opinion

コラム

中央公論2019年11月号にチーフエコノミスト坂井教授の対談が掲載されました。

中央公論2019年11月号にALIS;CEO安昌浩氏と坂井教授との対談記事が掲載されました。 先月号に続き、ブロックチェーンや仮想通貨についての対談となっております。

Opinion

不動産

不動産オークションの未来

オークションという言葉を聞くと、ヤフーオークションや裁判所の競売などを思い浮かべるかもしれません。 実は、オークションはグーグルの検索広告や日本国債、株式市場その他様々なところで活用されてい…

Opinion

コラム

横尾真「オークション理論の基礎」③④

横尾真・九州大学主幹教授が、日本経済新聞「やさしい経済学」で連載された「オークション理論の基礎」(全9回、2018年2月23日~3月7日)を転載します。横尾先生および日本経済新聞社様の許可を…

Opinion

コラム

横尾真「オークション理論の基礎」①②

横尾真・九州大学主幹教授が、日本経済新聞「やさしい経済学」で連載された「オークション理論の基礎」(全9回、2018年2月23日~3月7日)を転載します。横尾先生および日本経済新聞社様の許可を…

Opinion

コラム

坂井豊貴「マーケットデザイン」⑧⑨⑩マッチング理論

日本経済新聞社および坂井豊貴氏の許可を得て、2013年に日本経済新聞「やさしい経済学」欄に掲載された同氏によるマーケットデザインの記事を転載しています。

Opinion

コラム

坂井豊貴「マーケットデザイン」⑤⑥⑦オークション後半

日本経済新聞社および坂井豊貴氏の許可を得て、2013年に日本経済新聞「やさしい経済学」欄に掲載された、同氏によるマーケットデザインの記事を転載しています。

Opinion

コラム

坂井豊貴「マーケットデザイン」③④オークション前半

日本経済新聞社および坂井豊貴氏の許可を得て、2013年に日本経済新聞「やさしい経済学」欄に掲載された同氏によるマーケットデザインの記事を転載しています。

Opinion

コラム

坂井豊貴「マーケットデザイン」①②経済学のものづくり

2013年5月に日本経済新聞の「やさしい経済学」コーナー(通称「やさ経」)で、坂井豊貴氏がマーケットデザインに関する全10回の連載を寄稿しました。ここでは日本経済新聞社および同氏の許可を得て…

Opinion

view more